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2017年10月 1日 (日)

出版物から(3)

何ヶ月か前に入手した本で,ちゃんと読んではいないが,Caroline Beercroft and Howard Rye, Blues for Francis - The life and Work of Francis Wilford-Smith, Music Mentor Books, ISBN 9780956267955というのを持っている.

フランシス・ウィルフォード=スミス,といえば,かつてMagpieレーベルで驚異的なピアノ・ブルースのLPシリーズを監修し,その後,Yazooでもピアノ・ブルースのCDシリーズを監修していた英国人,ということで知る人ぞ知るところであろう.彼は1927年生まれで,Yazooのシリーズは次に何が出るか,と思っているうちに,2009年に亡くなってしまった.彼は,本業としてはカートゥーン作者として有名だったそうだが,ブルース,とりわけピアノ・ブルースに関する見識の高さは抜群だった.

この本の大まかな内容は,色々な人のウィルフォード=スミスに関する思い出,彼が家(Trumpets Farm)に招いて録音をした6人のピアノ奏者,彼が持っていたBBCのラジオ番組用原稿,に分かれている.分量的に多いのは,BBCのラジオ番組用原稿の部分だが,レコードは戦前録音が多く,これをラジオで掛けていたのか,エゲレス国は進んでいるな,と思ってしまう.

その,ラジオ番組用原稿の部分だが,レコードを掛けながらお話をしたようだが,アーティスト名,曲名,レコード番号,レーベルのスキャンがあって,それでレコードにまつわる文章がある,という形式になっている.ん?これ,当ブログと書式だけは似ているぞ.いや,レコードと書いていることのレベルで,こっちは落ちるけど.

Magpieのあのシリーズをやっていた人だからといって,彼がラジオで掛けていたのはピアノ・ブルースばかりでもない.1980年3月に「悲劇と災害」をテーマに放送したときはチャーリー・パットンのHigh Water Everywhereも掛けているし,同年2月に「監獄」をテーマにした放送では,サム・コリンズやロバート・ウィルキンスと共にカルビン・リーヴィのCummins Prison Farmを掛けている.また,ゴスペル音楽を流すこともあったようだ.

そうはいっても,やはり,ピアノ関係でマニアっぽさを見せていて,それが面白いと思う.ジェシー・ベルが弾いている(かもしれない)エリザベス・ワシントンのレコードとか,彼以外にラジオで流す人がいるだろうか.

フランシス・ウィルフォード=スミスという人物に興味があれば,欲しくなる本だろう.

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