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2017年10月22日 (日)

熱いギタリストあらわる

このレコード,片方の面はずっと前に正規にCDでリイシューされていたが,アーティストの知名度はどんなものだろうか.

Bobby King, Two Telephones b/w Thanks Mr. Postman, Federal 12473.

Federal12473 同名のソウル・シンガーがいて,ややこしいが,こちらのボビー・キングは1960年代から1970年代に掛けてシカゴで活動したブルース・シンガーでギタリスト.前回,Living Blues誌にベニー・ターナーの記事が出ていたと書いたが,その記事の中でもボビー・キングの名前は出ていた.ターナーがディー・クラークのバンドに誘われたとき,ボビー・キングと演奏していた,ということなのだ.フレディ・キングのセッションの1つで,ボビー・キングがギター,ベニー・ターナーがベース,というものもあり,ベニー・ターナーとはつながりがあったようだ.

ボビー・キングは,Federalレーベルに1961年から1964年にかけて,7曲を録音している.そのうち4曲が1999年に出たCD,Chicago Blues, Ace(UK) CDCHD717に入っている.Two TelephonesはそのCDにも入っていた作品.1962年8月16日の録音で,スロー・ブルース.フレディ・キングとかバディ・ガイとか,そういうタイプの音楽.活きの良さはあって,歌に力は込められているけれど,それでも有名どころに比べるとヴォーカルは小粒だと思う.しかし,ギターの方は目立つ音色で,非凡なものが感じられる.

Thanks Mr. Postmanの方はAceのCDには入っていなくて,1961年11月21日の録音.非常にブルージーなジャンプR&Bで,こちらも若者らしい元気があって良い出来だと思う.ギター・ソロが大変に格好良い.

ボビー・キングことRobert L. Kingは1941年1月29日,アーカンソー州リトル・ロックで生まれたとのことで,このレコードを録音したときは20歳,あるいは21歳という若さだった.リトル・ロックでフェントン・ロビンソンにギターの手ほどきを受け,1959年にシカゴへ移り,活動がサニー・トンプソンの知るところとなって,トンプソンが録音していたFederalでレコードを出すことになった.Federalレーベルでは,フレディ・キング,リー・ショット・ウィリアムズなどのセッションでギタリストとして起用されている.Federal録音の後は,1968年にWeisレーベルのシングル盤があって,1975年にはフランスのMCMからLPを出している.1977年にはライヴ録音をしていて,カセットで出ているそうだ.

キングは1980年前後に健康を害し,1983年7月22日に42歳の若さで亡くなってしまった.Living Blues誌58号にディック・シャーマンが彼の追悼記事を書いているが,それを読むと,彼のギタリストとしての評価は非常に高かったらしい.また,その記事には,ライヴ録音のカセットが日本国でアルバムになるようなことが書かれているが,それは実現しなかった.

ボビー・キング,もし健康で,あと20年くらい長生きして,アルバムをいくつか作っていれば相当な人気者になっていたのではないか.

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