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2017年2月19日 (日)

イースト・セントルイス・ディープ・ブルース

ミズーリ州セントルイスの東側,ミシシッピ川の対岸にイリノイ州イースト・セントルイスの街は広がっている.第二次大戦後のイースト・セントルイスで,長い間強力なブルースを聞かせていたと思われる人にドク・テリーがいた.

Doc Terry, Things Can't Stay The Same b/w Dr. Boogie, D.T.P. 74-589.

Dtp74589 歌手でハーモニカ奏者のドク・テリー,1921年ミシシッピ州サンフラワー生まれということだが,いかにもミシシッピ由来,というディープなブルースを伝えていた.

この人の歌を最初に聞いたのはChicago Jump (JSP LP1004)というLPでのことで,そのLPには,上のシングル盤の2曲の他,もう1曲が収められていた.D.T.P.というのはドク・テリー自身のレーベルということで,Doc Terry Productionとか,そういう意味じゃないかと思う.The Blues Discography 1971-2000によると1971年の録音で,このとき4曲が録音され,シングル盤2枚が出ているそうだ.

Things Can't Stay The Sameはスロー・ブルース.ドク・テリーは太く,ずっしりした声で,そのヴォーカルには本物らしい手応えがある.アンプリファイされたハーモニカも歌同様に重量感がある.歌,ハーモニカの素晴らしさに比べれば,伴奏の方はローカル臭くて物足りない.スライド・ギターをエイモス・スタンフォードという人が弾いていて,彼はロバート・ナイトホウクにその奏法を教わった,ということなのだが,あまり好きではないなあ.緩急なくずーっとぎゃんぎゃん弾いているように聞こえるのだが,どうだろうねえ.その辺はマイナス面としても,全体としては1950年代風の優れたダウンホーム・ブルースではある.

Dr. Boogieの方はリトル・ウォルターみたいな,ハーモニカによるインストゥルメンタル.このハーモニカの切れ味はかなりのもの.

ドク・テリーの歌,ハーモニカ,スタンフォードのスライド・ギターの他,フレッド・グラントのギター,ジョニー・ロングのベース,ドク・テリー・ジュニアのドラム,というメンバー.録音が少なくて忘れさられそうだけれど,ドク・テリー,良いと思う.

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