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2016年12月

2016年12月25日 (日)

当然の順番で

フレディ・キングのクリスマスもの,アルバート・キングのクリスマスもの,となれば次は当然B.B.キングのこれ.

B.B. King, Christmas Celebration b/w Easy Listening, Kent 412.

Kent412 Kent 387という番号でも同じものが出ていて,この412は再発ということになる.

Christmas Celebrationは,CrownとかKentとかのLPには入っていなかったようだが,B.B.キングのクリスマス・ソングなのだから,そこそこ有名だろう.速いテンポのブルースを,艶のある美声を駆使してぐいぐいと歌っていく.1960年3月16日の録音で,同じセッションのGot A Right To Love My BabyとかPartin' Timeとか,あの辺と声の調子,歌い方は当然だけれど共通している.

作者はGlenn-Thomasとなっていて,グレンはこのセッションでピアノを弾くロイド・グレンでよいとして,トーマスとは誰だろうと思ったらP-VineのThe Complete RPM-Kent Recording Boxではジェシー・トーマス,となっている.調べたら,ジェシー・トーマス,1948年にロイド・グレンをバックにSwing Timeレーベルにこの曲を録音していた.その録音をSwing Time Christmas (Night Train NTI 7005)というCDで聞いてはいたのだけれど,B.B.キングとジェシー・トーマスを結びつける発想が無くて,同じ曲とは全然気がつかなかった.もちろんジェシー・トーマスのオリジナルは,ピアノやリズム隊が入るとはいえ,テキサスあたりのカントリー・ブルースの感覚が強いものだから,スタイルはずいぶん違う.

Easy ListeningEasy Listening Bluesという題名でアルバム・タイトルにもなった,リラックスした感じのインストゥルメンタル.両面ともThe Complete RPM-Kent Recording Boxには良い音で入っていて,Christmas Celebrationに関してはシングル盤バージョンに加え,もう少しゆったりと始まる別テイクも入っている.

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2016年12月18日 (日)

オリジナルは,アレだった

前回はフレディ・キングのクリスマスものだったので,今回も何々キングにしようと思って,アルバート・キング.

Albert King, Christmas Comes But Once A Year b/w Rufas Thomas, I'll Be Your Santa, Baby, Stax 1073.

Stax1073 Staxレーベルのクリスマス企画アルバム,It's Christmas Time Againからのシングル・カットで,1973年か1974年の録音だそうだ.

Christmas Comes But Once A Yearは語りから始まるメロウなスロー・ブルース.歌もギターもアルバート・キングならではのもの.歌唱も演奏も次第に熱を帯びて,まずまず良い出来のようだ.

このChristmas Comes But Once A Year,レーベルには作者不明,と記されている.チャールズ・ブラウンがKingに同名の曲を録音しているが,それは軽快なブルージーR&Bで,このアルバート・キングのものと全然違う.だけど,この歌,誰かの録音で,前に聞いたことがあるんだよな.何だっけな.しばし考えた末,もしかして,アレか?と思い当たり,引っ張り出したのはフェントン・ロビンソンの日本盤.歌詞カード見ながら聞いたら,ああ,やっぱり,そうだったか.

アルバート・キングがChristmas Comes But Once A Yearという題名で録音したのは,フェントン・ロビンソンが1971年に録音したLittle Turchだった.Seventy 7のLPに入っている作品で,それほど有名な曲とは思えないが,よく見つけてカバーしたもんだ.

フェントン・ロビンソンが題名に使ったturchって言葉は普通の英和辞書とかだと出ていないようだ.ネット上の現代語辞典みたいなのには出てて,しょーもない文句ばかり言う人,みたいなことか.

裏側のルーファス・トーマスのI'll Be Your Santa, Babyはクリスマス仕様のファンキー・ソウル.まあ予想通り.

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2016年12月11日 (日)

シーズンなので

この時期なんで,こういうので.

Freddy King, I Hear Jingle Bells b/w Christmas Tears, Federal 12439.

Federal12439 これはクリスマスもののコンピレーション・アルバムとかに入っているし,人気あるアーティストの作品でもあるから,よく知られているだろう.

I Hear Jingle Bellsは威勢の良いジャンプ・ナンバーでギターは格好良い.Christmas Tearsはスロー・ブルース.この曲は1861年のクリスマス,ビルボードのR&Bチャートで26位に入るヒットになっている.クリスマス商戦向けのノベルティだけれど,この時期に聞けば楽しいんじゃないかと思う.

録音は1961年の7月24,25日という,意外と暑いときに行われている.

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2016年12月 4日 (日)

地下ハーモニカ・ブルースと伴奏者

若い頃のマジック・スリムがギターを弾いている作品をもう一つ.

Little Hite, Fine b/w A While Ago, Ja-Wes 3007.

Jawes3007 リトル・ハイトというのは歌手でハーモニカ奏者.曲の作者の表示からすれば彼の本名はリチャード・ハイト,なのだが,どうも,この人に関してはそれくらいしか分からない.The Blues Discography 1943-1970に載っているのは1度のセッションで録音した3曲だけ.これは,かなりマイナーなアーティストの方だろう.

リトル・ハイトのざっとした印象は,リトル・ウォルターを小さくして,カドがとれたような人,という感じ.A While Agoというのはリトル・ウォルターのTell Me Mamaを改造したような曲.ハイトのハーモニカ演奏は,まあ特段のことはないが,声はちょっと良くて,歌には小粒ながら味がある.演奏面では,ベースの録音レベルが高めなのだが,そのベースを中心に絶え間なく弾き出される変則的なリズムが小気味よく,それなりの活力が感じられることが特徴だろう.

Fineの方は比較的オーソドックスなアップテンポのシカゴ・スタイルのブルース.こちらもリトル・ウォルターがお手本らしく,You're So Fineを下敷きに,歌詞を自己流にしたもののようだ.

1969年頃の録音で,ハイトの歌とハーモニカ,マジック・スリムのギター,ニック・ホルトのベース,ジョー・メイソンのドラム,というメンバー.

際立った良さには欠けるかもしれないが,1960年代後半のシカゴ・ブルースと若手時代のマジック・スリムの記録として,価値はあると思う.

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