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2016年4月 3日 (日)

ハーモニカが続きますが(1)

これは,以前コメントで教えていただいたもの.

Arbee Stidham, Mighty Long Time b/w 609 Chelsea, Blues City 1113/1114.

Bluescity1113 アービー・スティダムは,1948年6月にMy Heart Belongs To YouをビルボードR&Bチャートで全米1位!にした実績がある.その後,それに匹敵するヒットは無かったかもしれないが,Folkways, Bluesville, Mainstreamといったレーベルでアルバムを作っているから,メジャーなブルース歌手と言っても苦情は来ないだろう.いや来るかな.さほど無茶なことを書かずとも怒りのコメントが残されたりするからな.

My Heart Belongs To Youは哀感あるブルース・バラッドだったが,個人的にはSitin' In With録音で,TimeのLPに入っていたFeeling Blue And Lowというもっとスローな曲が好きで,よく聴いた.重厚な声質なのだが,もっさりしているようでもあり,どことなく哀愁もある,という個性ある歌い手だったと思う.どちらかといえばジャンプ・ブルースのシャウターっぽい歌手だったけれど,Abco(つまりCobra)録音のシカゴ・ブルースな伴奏でもそれなりに合う,という人だった.

1960年頃からFolkwaysとかBluesvilleでLPを出していたのだが,そういう人が,1972年になってメンフィスのマイナーなレーベルからシングル盤を出すというのも珍しい.アービー・スティダムはあまり楽器演奏が売り物という感じはしないが,1960年以降はギターを弾いていた.しかし,ハーモニカを聞かせたのは1972年のこのレコードが初めてだろう.同じ年に録音されたMainstreamのLPを持っているのだけれど,そこでもハーモニカを聞かせる曲があった.

ジャンプ・ブルースっぽい印象があったので,選曲がサニー・ボーイ・ウィリアムソンNo.2の名曲Mighty Long Timeというのは意外.これが良い.ハーモニカは,やはり本職のように上手くはないが,オリジナルの雰囲気をかなり復元し,自分の表現したいことは伝えられている.それで,歌の味わいはさすがにベテランの,深みのあるもので素晴らしい.伴奏は,先のコメント通りクリフ・ジャクソンがドラム,テディ・ペイジが多重録音でギター,オルガン,ピアノを演奏する,というもので,シンプルだが良い感じだ.

レコード会社の住所をそのままタイトルにしたらしい609 Chelseaは,スロー・ブルースのインストゥルメンタル.ちょっとこれはスティダムのハーモニカに素人っぽさが現れて,散漫になったように思う.

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