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2016年1月17日 (日)

魅惑のブルー・ヴォイス

この声はたまらん,とずっと思っているわけで.

Haskall (sic) Sadler/Hermon Odom, Bald-Headed Woman b/w You Can't Take It Out Of This World, Melodia BG1662.

Melodia1662 レーベルのアーティスト名がハスコールみたいな変なつづりだが,もちろんハスケル(Haskell)の誤りだ.

クール・パパことハスケル・サドラーは,Flashレーベルのブルースを集めたLP,Jerrico Alley Blues Flash!, P-Vine PLP-9052/9053で初めて聞いた.それはもう衝撃だった.そこに収められた2曲のスロー・ブルース,Everything Is WrongDo Right Mind(こっちはシドニー・メイデン名義だが歌はサドラー)のなんと素晴らしいことか.渋さの極みのような声で,重量感に満ちた説得力あるブルースを聞かせている.今ではThe Flash Records Story, Ace CDTOP2 1309などのCDで聞けるが,どう聞いても真の傑作と思える.サドラーは1935年4月16日生まれだそうで,Flash録音の時は20歳くらいなのだが,なんだが大ベテランのような貫禄が感じられる.

当然,ハスケル・サドラーもっと聞きたい,ということになる.それで,P-VineのLPを聞いてからしばらくしてCool Papa And the Allstar Blues Band, TJ TJ-1052というLPを入手した.1982年頃の録音だそうだ.これは,声は確かにサドラーの声だが,どうもありきたりのブルース・アルバムという印象だった.

さて,このMelodiaのシングル盤,やはり良くて,ハスケル・サドラーを聞きたいという欲求を満たせるものだ.彼が歌うBald-Headed Womanは,軽快なアップ・テンポのブルースで,歌い出しの文句はライトニン・ホプキンズのShort-Haired Womanを思わせる.伴奏はギター,サックス,ベース,ドラムという編成で簡素なものだが,サドラーの歌にはよくあっている.しみじみとした味わいがあると思う.

裏側はバンドは同じだがハーマン・オーダムという人の名義で,何だろう,これは.とにかくno blues interest.

The Blues Discograpy 1943-1970によればBald-Headed Womanは1961年コロラド州デンバーで録音されたもの,とのことだ.サドラーはカリフォルニア州でずっと活動した人だが,コロラド州デンバーは彼の生まれ故郷だった.Jericho Alley Vol.2, Flash CD-102というCDでリイシューされたことがあったが,そのCD,音質は不満だなあ.

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コメント

ダウンホームブルースの白人録音はJukeBoy以外は大抵は外してますね。

投稿: Lazy Dog | 2016年1月20日 (水) 08時50分

私はそこまで辛口じゃないですが、物足りないのが少なからずあったとは思います。

投稿: BackDoorO | 2016年1月20日 (水) 23時07分

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