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2015年9月 5日 (土)

Female Blues Singers (6)

これは笑えるか?いや,そこまで愛嬌はないか.

Jeri Walker, I'll Be Gone Part 1 b/w I'll Be Gone Part 2, Soulaire 45-101.

Soulaire101 ミズーリ州カンサス・シティのブルースというと,ジョー・ターナーとピート・ジョンソンとか,ジェイ・マクシャンと一連の歌手とか,ジャンプ・ブルースの伝統を思い浮かべる.彼らの活躍期というと,だいたい1950年代くらいまでだろうか.その後の1960年代,1970年代のカンサス・シティのブルースというと,なーんかぴんと来ない.だけどローカルなブルース・シーンはそれなりにあったに違いない.1970年にはリトル・ハッチがライヴ録音をしているし,それ以外にカンサス・シティのレーベルから出たブルースのシングル盤というのがちらほらとある.ただ,録音の量は少ないようだから,1960年代以降のカンサス・シティですごくブルースが盛んだったとは思えない.

さて,これはミズーリ州カンサス・シティで1967年に録音されたレコード.レーベルには"The Soul Sound of K.C."なーんて書かれていて,おおカンサス・シティ魂のサウンドか,と期待が高まる,ってまさかそんなわけないか.

意外なのはその選曲.これは,あれだ,ジミー・ジョンソン/B.B.キングのDon't Answer The Doorのアンサー・ソング,メアリー・アン・マイルスが歌ったI'll Be Goneだ.へえ,アンサー・ソングの,そのまたカバーだよ.しかし,メアリー・アン・マイルスのあれ,カバーされるほど有名だったのか.
歌っているのはジェリ・ウォーカーという女性歌手だが,ごくローカルな人と思われる.少々野卑な歌いっぷりで,二流の良さがある,としておこう.オリジナル版を録音したメアリー・アン・マイルスだってレコードの少ない,マイナー歌手だったけれど,これを聞くとマイルスっていう人には歌の力があったんだなあ,と思う.このウォーカーによるカバーでは,メアリー・アン・マイルスのオリジナル版のような切迫感は求められない.

伴奏はギター,オルガン,ベース,ドラム,サックスという組み合わせで,ギターなんかは上手くはなくても雰囲気はある.笑うとすればサックスで,パート1の最後からパート2の最初にかけてソロを吹くのだが,何だこりゃ.これを吹いてる人,地元のジャズ同好会とか,そんなところから素人のおじさんを引っ張り出してきたんじゃないのか.ブルージーでもなく曲調との関連もなく,のどかなのをやってるんだが,ずいぶんマイペースだのう.というわけで,伴奏の方も,オリジナル版の方ではアレンジがばっちり決まっていたのに対し,こっちはてきとーな感じを否定できない.

良い作品というのではないけれど,超ローカルな味わいはマイナーなシングル盤ならではのもの.

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