ハーモニカ・ブルースの愉しみ(7)
レイフル・ニールが1980年代になって出した2枚目のシングル盤.
Raful Neal And The Neal Brothers, Man, Watch Your Woman b/w Baby, Scratch My Back, Fantastic 103.
へえ,Man, Watch Your Womanか,珍しいな.オリジナルはJ・B・レノアのParrot録音で,Chessでリイシューされていた.そのレノアのオリジナル版は,とろんとしたスロー・ブルースで,とても良くて,趣味の良い選曲だとは思う.ただ,このレイフル・ニールによるカバー,テンポがめちゃくちゃ速くなっていて,まるで別の曲のように聞こえる.メンバーの詳細は分からないが,アーティスト名に「ニール・ブラザーズ」というのが入っているから,前作同様に息子たちが中心のバンドと思われる.聞いた感じでも,「若い人の演奏」という風に聞こえる.ソリッドで,活きの良さみたいなのはあるけれど,滋味や深みの不足を感じずにはいられない.それでも親父殿の歌とハーモニカは本物の重みを伝えている.
Baby, Scratch My Backは,もちろんスリム・ハーポのヒット曲.これまた,ものすごく速くなっている.原作のゆるいノリが好きだったので,このせわしないカバーには戸惑う.勢いを聞くべきなんだろうな,このレコードの場合.
このレコードは1985年の録音で,ニールは1987年以後3枚のアルバムを残し,2004年に亡くなったそうだ.
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コメント
確かに最速のScratchですね。
投稿: LazyDog | 2012年6月 3日 (日) 22時51分
ホントにそうですよ.
投稿: BackDoorO | 2012年6月 4日 (月) 21時04分