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2011年7月10日 (日)

究極のモダン・ブルース(下)

サニー・グリーンのブルースではもう1曲逸品がある.

Sonny Green, If You Want Me To Keep On Loving You b/w Jody's On The Run, Hill 777.

Hill777 Jody's On The Runはジョニー・テイラーの大ヒットJody's Got Your Girl And Goneに触発されたと思われるファンキー・ソウル曲.終始緊張感の保たれた歌を聞ける.

If You Want Me To Keep On Loving Youは,絶妙に制作されたブルース曲.やや速めのテンポで,イントロの電気ピアノで聞き手を引きつけ,サニー・グリーンは良くコントロールされた声で,気力漲る歌を聞かせ,ホーンも巧みにアレンジされている.傑作としか言いようがない.この曲はUnited Artistレーベルから50836という番号で再発されている.

両面とも曲の作者はアレンジャーのマイルス・グレイソンと,ボビー・レキシングとなっている.ボビー・レキシングは,Z・Z・ヒルのDon't Make Me Pay For His MistakesPlease Don't Make Me,テッド・テイラーのHow's Your Love Life Babyなど,非常に印象に残る良い曲を書いている.彼はブッカー・T・レキシングとも名乗ったりしたそうだが,歌手としてはジミー・カウント・ヒューズという名前を使っていて,シングル盤も出している(聞いたことないけど).昔のブルース雑誌(Living Blues, No.43)には彼のステージのレポートが写真付きで出ている.へえ,写真あったんだ.兄弟がギター弾いていて,ハーベイ・レキシングというそうだからレキシング姓なのはホントだろう.

Bobby_lexing
サニー・グリーンのブルース形式の曲では,他にYou Better Take Time(Hill 413)がある.これもマイルス・グレイソンとボビー・レキシングの作で,もともとZ・Z・ヒルが録音していた曲だった.グリーンのバージョンはアーサー・ライトのアレンジがファンキー・ソウル風で,あまりブルースらしさは感じられない.アーサー・ライトもブルース出身者なんだけどねえ.

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コメント

 Arthur Wrightは、Sir Arthur名でもレコードを残していることが知られていますが、Sir Arthur&Co.(Love70741)という45があって、安くないお金を払って勇んで手に入れたら、なんと60年代フラワームーヴメント時代(と思う)のフォークソングでした。レーベル名から怪しかった。
 Sir Arthur名義のJulet1008やTower216はどうなんだろ。julet盤には作者名としてArthur Wrightの名前があるので間違いないと思うんだけど、Tower盤は両面ともインストルメンタルで声で確認できないしピアノが中心の演奏なので、違うのかな?
ディスコグラフィではどうなっているのでしょうか。

投稿: 長岡KH | 2011年7月13日 (水) 21時44分

> なんと60年代フラワームーヴメント時代(と思う)のフォークソング...

あはは,名前だけがたよりだと,そんなこともありえますねえ.

今のブルースのディスコグラフィに出ているSir ArthurのレコードはColeman 62865というのだけで,これは私も持っていますが,ハーモニカが入るが,R&Bっぽくもあり,のようなものでした.あとはArthur Wrightの名前でSpitfire,Little Arthurの名前でDumasから出たものがディスコグラフィに載っています.

Towerはポップ方面も多かったそうなので違うのじゃないでしょうか.Juletは番号でいうとCry Baby Curtisの次ですか.多分レアなためディスコグラフィの記述から漏れたのだと思います.

投稿: BackDoorO | 2011年7月13日 (水) 22時40分

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