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2011年1月 8日 (土)

インディアナ州ゲイリーのブルース

メルヴィン・シンプソンのChief録音をCDで聞いて,彼のMar-V-Lus!/One-Derful!録音も久しぶりに聞くか,というので正月休みには昔のLP,Chi-Town Blues & Soulを引っ張り出したりした.そのLP,ビッグ・ダディ・ロジャーズという人も入っていた.

Big Daddy Rogers, Be My Lawyer b/w I'm A Big Man, Midas 9006.

Midas9006 このシングル盤,両面ともそのLPに入っている.LPの解説書によると,メルヴィン・シンプソンとその父のビッグ・ダディ・シンプソン,それにこのビッグ・ダディ・ロジャーズはインディアナ州ゲイリーのブルースマン(ハーモニカ奏者),ジェイムズ・ダルトンと交流があって,一緒にクラブに出演していたそうだ.また,The Blues誌37号のオーティス・クレイとジョージ・リーナーの対談を読むと,シンプソン親子がゲイリーで活動していたのは確実なようだ.一方,ビッグ・ダディ・ロジャーズについては二人とも記憶がはっきりしないようだけど,やはりゲイリーの人らしい.

Be My Lawyerはロジャーズがでかい声で猛然と歌い上げるブルース曲.この迫力はちょっとしたものだ.ただ,歌にそう深い味わいはなくて,大雑把な歌手のようでもある.野球の投手なら,球速はあるけど,投球術が無くてすぐ打たれる,みたいな人じゃないか.それでも,この声の馬力だけでもなかなかの芸だ.間奏で,「All right! Little brother!」という掛け声に続いて出てくるギター・ソロはちょっと格好良い.このリトル・ブラザーと呼ばれているのは誰なんだろうか.メルヴィン・シンプソンという可能性も,などと思うんだが.

I'm A Big Manの方は軽快な,ブルースに基づいたジャンプR&B.巧い歌手なら格好良く仕上がりそうだが,ビッグ・ダディ・ロジャーズの歌だと不思議と格好良くならない.

The Blues Discographyは1969年頃の録音,としているが,はっきりしない.シンプソン親子と同じ頃の録音じゃないだろうか.B級な人だが,特にBe My Lawyerは聞く価値がある.オーティス・クレイによれば,ゲイリーには「ザ・カウンティ」と呼ばれる地域があって,いくつかブルース・クラブが営業していたそうだ.そこで演奏されていたのは熱い音楽だったことだろう.このレコード,それを想像する手がかりになるだろう.

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