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2010年3月27日 (土)

長いキャリア,蓄えた力

ドラム奏者で歌手のチコ・チズムは1970年代になってハウリン・ウルフのバンドに参加して,ウルフの伝記本の中でもいくつかコメントが引用されている.彼がCher Keeレーベルを始めたのはウルフの死後だろう.チコの初録音は,かなり昔のことで,1957年にシュリーヴポートのClifというレーベルに行っている.これは,UK AceでCD化されていて(Red River Blues, Ace CDCHD 725),聴いてみると,にぎやかで南部臭いロッキン・ブルースという感じだ.また,1990年代にハーモニカ奏者のボブ・コリトアと共演したものが,2曲くらいだけど,日本盤CDでも出ていたようだ.1980年前後には自身のCher Keeレーベルでも自己名義のものをいくらか出している.その中でウチにあるのは次のシングル盤1枚なんだけど.

Chico (The Boogie Man), Coo-Fanny-Coo b/w High-Rise Blues, Cher Kee 14228.

Cherkee14228 このレコードの録音は1978年のようだ.ということは,1957年から20年くらいの間は自己名義の録音がなかったのだろうか.

High-Rise Bluesを聴いて思うのは,チコ・チズム,歌手として意外といけるじゃん,ということだ.この曲はスロー・ブルースなのだが,チコのヴォーカルは張りのある声で歌っていてなかなか良い.録音機会が無い間もずっとライヴでは歌っていたのだと想像する.難点は伴奏だろう.バンドの編成がギター2本にベース,ドラムということで,かなり寂しいのだけど,その演奏内容もありきたりだ.録音もミキシングのバランスが良くない.もう少し豪華なバンドがついて,アレンジにも気を使っていれば,もっと伝わるものがあるブルースになっただろう.それでも,こんなフツーのブルースをぼけっと聴くのも悪くない.

裏側のCoo-Fanny-Cooというのはブルース・バンドによるファンクっぽいダンス曲.半ば無理矢理(?)盛り上げるが,楽曲がちょっとどうも,という感じはあるし,バンドもぱっとしない.ただ,チコの声は良いと思う.ライヴとかでは受けた曲なのかもしれない.なお,この曲は今買えるCD,Chico Chism's West Side Chicago Bluesに入っている.

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