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2009年10月31日 (土)

スパイダーマンあらわる

セネター・ジョーンズの持っていたレーベルの中では,Hep' MeというのがLPも含めて多くのレコードをリリースしていた.ブルースもそれなりにあって,ウォルター・ウルフマン・ワシントンとか,ボビー・パウエルのゴスペル・ブルースなどが出ていた.

Willie Garland, New Orleans Blues In B Flat b/w I'm Goin' Back Home, Hep' Me VMNP-7242/7243.

Hepme7242 ウィリー・ガーランドという人は,1960年代にKentから出したシングル盤で知られている,いや知られてもいないだろうが,シンガー/ハーピストだ.Kent盤は1967年録音だけど,それにしては古すぎるスタイルで,それがちょっと良いのだけれどね.そのKent録音の3曲はP-VineでCD化されている(West Coast Modern Blues 1960's, PCD-3060).初録音は1955年で,ガーランド・ザ・グレートという,ちょっとプロレスちっくな名前で出たものだった.そのうちの1曲Hello Miss Simmsというのは,以前買ったStompin'レーベルのLPに入っていて,これが彼のハーモニカをフィーチャーした活きの良いインストゥルメンタルで,意外と格好よかった.同セッションのものが,UK AceのCD,Spark Records Story (CDCHD801)にも2曲入っているようだ.

今回のタイトルは相当に無理をしていて説明しないと訳が分からない.Kentで蜘蛛の歌(Black Widow Spider)を歌っていた人が意外なところから出てきた,と言いたくてこんなタイトルにした.Kent盤もガーランド・ザ・グレート名義のSpark盤もロサンゼルス録音,ということなので,ニューオーリンズのセネター・ジョーンズのとこからレコードが出れば神出鬼没感がある.なんかの都合で西海岸からニューオーリンズに引っ越したのかね.

それで,このレコードは1980年前後に出たものかと思う.出来の方は,どうもねえ,残念なことになった感じだ.I'm Goin' Back Homeという曲は,ミディアム・テンポの歌入りブルース.ウィリー・ガーランドのハーモニカにも歌にもすっとぼけたような,ひなびた味があるんだけれど,伴奏がモダン過ぎてどうにも合っていない.とても歌手の個性を考えてアレンジしたようには聞こえない.まさか,何か他の歌手用に作った伴奏トラックを適当にあてがったんじゃないだろうね.

一方,New Orleans Blues In B Flatの方は,アップテンポのインストゥルメンタルのブルースで,ガーランドがハーモニカのソロを聞かせるというもの.これも同じ様な印象で,バックとガーランドの反りが合わない.このホーンとか,全然無理っ,ていう感じだよなあ.

という訳で,文句は言いたいけれど,ウィリー・ガーランド自身はマイペースで音楽していて,Kent録音と変わらぬ個性を確認できる.

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