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2009年6月 7日 (日)

少しずつ違う

シカゴにフレディ・ヤングというギタリストでシンガー,それで本業か副業か分からないがタクシー運転手もしていた人が居た.この人は1960年代終りに自分でレーベルを作ってレコードを出していた.ボー・ダッドことオスカー・コールマンと似たようなポジションの人だろう.出していたレコードには前回取り上げたJ・L・スミスなんかもあったが,自分のものが多かったようだ.

Freddy Young, Someday Baby b/w Monkey Business, Friendly Five 740.

Friendlyfive740 レーベル・スキャンがいやにカラフルだが,これは前の持ち主か誰かがサインペンで手書きしたアートだ.本当は真っ白いレーベルだと思う.

フレディ・ヤングのレーベルには,一部同名別レーベルなんてのもあってややこしいが,Friendly Five,F-M,Sould Soundなどがあった.The R&B IndiesはF-Mの社主をオスカー・コールマンとしているが,フレディ・ヤングが関係しているのは確かだと思う.ヤングのレーベルが出したもののレーベル名,番号,アーティスト名を書き出すとつぎのようになる.

Friendly Five  740  Freddy Young
Friendly Five  741  J.L. Smith
Friendly Five  742  J.L. Smith
Friendly Five  743  Little Mary And Morris Pejoe's Band
F-M            744  J.L. Smith
F-M            745  Bo Dudley
Kaytown        746  Morris Pejoe
K-Town         747  Freddy Young
F-M            748  J.L. Smith
Sould Sound    749  Freddy Youngblood
Soul Sound     751  Freddy Youngblood
Sould Sound    752  Freddie Young Blood

このシリーズを何枚か入手できたのだけど,ううむ,ぐだぐだ感が漂うぞ.746でKaytownというレーベル名だったのに,747ではK-Townに変わっちゃったり,Sould SoundとかSoul Soundとか少しずつ違うレーベル名になってしまったり,という辺りに意図があるというより名前をちゃんと覚られないんじゃないの,と思わせるテキトー感が漂う.アーティスト名でもFreddy YoungbloodだのFreddie Young Bloodだのちょっとずつ違う名前が記されているけれど,これは両方ともフレディ・ヤングだ.上のリストだと750はどうした,ということになるが,なにか出ているかもしれないが,単純に750を忘れたのじゃないかという気もする.内容もねえ,K-Town 747は,例の400円均一にあったので買ってみたら,Friendly Five  740の再発,のようでそうでない.A面は微妙に違う別テイク,B面は740のインストに誰だか分からないヴォーカルをオーバーダブしたもの.同じレコードではない,と言いたいのだろうか.F-M 748はFriendly Five  741のカラオケに別の歌詞で歌わせたもので,なんか別のレコードを買ったような気がしない.そうかと思うと752ではモーリス・ピジョーの曲をフレディ・ヤングブラッドの名前で出しちゃったりしている.

うさんくさい面のあるヤング氏のレーベルだが,Friendly Five 740は悪くないブルースのレコードだ.特に正統的なシカゴ・ブルースの作りのSomeday Babyが良い.フレデイ・ヤングはA・C・リードを頼りなくしたような歌い方で,どう聞いたって二線級だが,それなりの味があって二流の良さを楽しめる.バンドの方はまとまっている.Someday Babyはヤングの自作曲のようだ.このタイトルでWorried Life Bluesが歌われることがあるが,これはまったく別の曲だ.The Blues Discography 1943-1970は1964年の録音としていて,メンバーは次の通り.

Freddy Young, Voc, gtr;
Lafayette Leak, org;
Eddie Taylor, gtr;
Andrew McMahon, b;
Robert Write.

ヤングのレコードを聞いていて,ひょっとしてギターはエディー・テイラーとヒューバート・サムリンか,と思いかけたときがあったが,半分は当たったかな.ヤングのギターはサムリンっぽく聞こえるときがある.

Monkey Businessはシャフルのインストゥルメンタル曲で,ヤングのギターとラファイエット・リークのオルガンが交替でソロをとる.歌を後からダビングしてThat Ain't RightとしてK-Town 747で再発したのは前述の通りだけど,Soul Sound 751でもフレディー・ヤング・ブラッド名義で出ている.

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