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2009年5月30日 (土)

シカゴ・ブルースの日常

これもリトル・マック・シモンズ参加のレコード.

J.L. Smith, I Hate To See You Go b/w Do The Mosquito, Friendly Five 741.

Friendlyfive741 コメントで教えて頂いた400円均一セール,結局行ってきて,(本人比では)大人買いをしてしまった.電車賃考えれば,まあいつもの値段,かもしれないけど,「うわブルースのレコードがこんなにある!」という喜び料金も入れりゃ間違いなく得だった.これはそのときの収穫の一つ.

J・L・スミスという人は,1968年から1969年に掛けてシングル盤5枚,10曲を残した歌手で,その後どうなったのかは知らない.CDではStompin'のシリーズで1曲復刻されているようだ.

The Blues Discography 1943-1970によれば,このレコードは1968年シカゴ録音で,メンバーは次のとおり.

James L. Smith, Vo;
Mack Simmons, h;
James Scott, Jr. gtr;
Jerome Arnold?, b;
Huckleberry Hound or Earl Phillips, d.

素晴らしいと思うのはI Hate To See You Goで,引き締まったシカゴ・スタイルのブルースになっている.リリアン・オフィットのWill My Man Be Home Tonightに似たメロディーで,J・L・スミスは,特にオリジナリティがあるのではないが,しっかりとした声と歌い方で曲を進めていく.伴奏陣にも張りがあって,ジェイムズ・スコット・ジュニアという人の弾く硬質な音色のギターが快い.欲を言えば歌も演奏もほんの少し安全運転気味で,ずば抜けたものには欠ける.なお,この曲はリトル・ウォルターのI Hate To See You Goとは関係なく,出だしのところだけはローウェル・フルソンのReconsider Babyの歌詞を使っていて,タイトルはそこから来ている.

裏面のDo The Mosquitoはタイトルからして分かるとおりダンス曲.ワン・コードで押すバンドをバックにスミスが煽る,というものだが,音の響きにはシカゴのブルース・バンドらしさがある.

一流ミュージシャンのレコードではないとしても,1960年代のシカゴのクラブで日常的に聞かれていたであろう音楽の記録として聞く価値はあるだろう.

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コメント

>「うわブルースのレコードがこんなにある!」という喜び

そういう喜びって日本にいる限りなかなか味わえませんからね。
おまけに400円均一なんて最高ですね。

20年以上まえですけど、西新宿のレコード店で働いていたことがあるので懐かしいです。
本文とは関係ないコメントでごめんなさい。

投稿: t-42 | 2009年6月 1日 (月) 14時17分

> 西新宿のレコード店で働いていたことがあるので...

そうでしたか,知りませんでした...というのは真っ赤な偽りで,その頃,だから昔のことですが,「**ド****にいるのが...」というお噂を耳にしたことがあります.思えば,その頃から自分が反応する音楽にあまり変化がないような...まあ,長い間好きな音楽があって幸せでした.

投稿: BackDoorO | 2009年6月 1日 (月) 20時44分

あ、行かれたのですね。
良かった、まだシングルが沢山あって・・・。
>「うわブルースのレコードがこんなにある!」という喜び料金も入れりゃ間違いなく得だった
これをお聞きしてほっとしました。
J.L.Smithのシングルは、僕が行った時にもありました。
確かに
>シカゴのクラブで日常的に聞かれていたであろう音楽
と言う表現は、言いえて妙だと思います。
僕もそう思います。
で、このギターのJames Scott, Jrって、Johnny Twist Turnerと同一人物ということはないでしょうか。
資料的なエヴィデンスはありませんが・・・。
僕の持っているこの名前の最新のシングルは
J.L. Smith
Keep loving / Your love just sets me on fire
(Black Foot 9760) '78
ですが(Dwight T. Rossのレーベルとプロデュースです)、これは声が若めでたぶん別人物でしょう。

それから
t-42さん、ご無沙汰をしております。
僕もあのレコード屋さんの前を通るたびに、ご高名な方のいらっしゃるお店だぁ!と、緊張したのを覚えています(笑)。

投稿: むらた まこと | 2009年6月 1日 (月) 21時31分

> あ、行かれたのですね。

情報どうもありがとうございました.帰ってみると「あれも買っておけば良かったか」なんてのもありますが,楽しかったですよ.

# James Kindsは欲しかったけど,ありませんでした

> で、このギターのJames Scott, Jrって、...

さあ,ディスコグラフィーにそう書いてあるというだけで,何とも結論出来ません.大体ギターがリズム・ギターとリード・ギターと2人いるんですが,どうなってるんだか.James Scott Jr.というのはボイド・ギルモアの1952年録音なんかで名前の出てくる人で,本当かな,という気はします.

投稿: BackDoorO | 2009年6月 1日 (月) 22時56分

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