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2009年5月10日 (日)

歌手もやります

1960年代のChess Records社から出たレコードで,ファンキーな面のあるシカゴ・ブルース,ということでこんなのも.

Freddy Robinson, The Creeper b/w Go-Go Girl, Checker 1143.

Checker1143 最近紹介したレコードではリー・“ショット”・ウィリアムズのFoxy盤,リトル・オスカーのToddlin' Town盤,とフレディ・ロビンソンは伴奏ギタリストとして堅実なバッキングをしていた.リトル・ウォルターのConfessin' The Blues他でも伴奏していたが,自己名義の録音も1958年から色々なレーベルに行っている.アルバムの方もWorld Paciffic JazzでLP1枚,LibertyでもLP1枚,EnterpriseでLP2枚,アブ・タリブと名前を変えてSon PatというレーベルでCD1枚,とそこそこ出ている.

インストゥルメンタル曲の録音が多いような気がする人だが,このChecker盤では両面とも歌っている.歌ってはいるけれど,これがどうもねえ.

The Creeperはファンキーなブルースで,女声コーラスでロビンソンの歌とコール・アンド・レスポンスの関係を作っている.とても傑作とは言えないけれど,ちょっと楽しい.ロビンソンの歌は吹けば飛ぶような頼りなさで,相当に下手な方だけど,変な味があるように思う.これに絡む女声コーラスは,色っぽいようでもあるけれど,脱力感満点なようにも聞こえて,こちらも変なムードだ.自分の耳はおかしくなっているかもしれないが,へなへなした歌,お色気脱力コーラス,ファンキーなアレンジが不思議と調和して,意外と聞きたくなってしまう.

The Blues Discography 1943-1970によれば1966年5月の録音で,メンバーは次のとおり.

Freddy Robinson, Vocal, gtr;
Eddie Bradley, tp;
Jimmy Newman, as;
Ralph Johnson, ts;
Monk Higgins, p;
Richard Lovelace, b;
Hassan Miah, d, tamb;
Barbara Acklin, Mamie Galore, Debbie Lenox, Vocal.

バーバラ・アクリンらの女声コーラスはGo-Go Girlの方には入らない.こちらは,忙しい感じのする,割とフツーのアップ・テンポのブルースになっている.フツーな分,The Creeperの変てこさに比べると魅力に乏しいと思う.

ロビンソンは歌はアレだけれど,両面ともギターは流石に上手いところを聞かせている.Chessのファイルにはこれ以外にも未発表に終った曲が何曲か記されているようだけど,この辺の鑑賞価値はどうだろう.

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コメント

毎日出てきてすみません。
今回も、タイトルの付け方が良いですね(笑)。
誰かと思ったらフレディーさん、う~~ん懐かしい名前です。
リトル・ウォルターで言えば、59年の2月のセッションからの登場ですよね。
ルーサー・タッカーの陰にほとんど隠れちゃってますが、注意してよく聞くとルーサーとウィリー・ディクソンの間に、彼のギターがちゃんと聞こえる曲もありました。
この時代、リトル・ウォルター目線で言うと、ビッグ・メイシオのカバー「Worried life」、オティス・スパンが入ったセッションの「Everything's gonnna be alright」、僕の好きな「Blue and lonesome」、最後の傑作シングルCheccker 938 「Me and Piney Brown/Break it up」・・・と、これらはすべてルーサーとフレディーのギター、ドラムスはジョージ・ハンターが勤めてきました。
声が荒れてハープにも緊張感がなくなりつつあるルトルウォルターを良く支えていたと思います。

アブ・多リブ(Abu Talib)名義のCDとは・・・懐かしいです。
もう15年も前のリリースですものね。
これは彼のセルフ・プロデュースですから彼のやりたいブルースをやったのでしょうが、彼のテックス~アーカナのルーツが良く出ているアルバムだと思います。
ジャジーな味もわずかに感じられますし、「へなへな」したヴォーカルも彼が敬愛するというジミー・リードやルイジアナ・ブルースとの関連を考えると、意外に良く聞こえます。
MUSTなアルバムではありませんが、こういうB級アルバムは、僕にはお宝だったりします。
今日も懐かしい人を思い出させてもらって有難うございました。

投稿: むらたまこと | 2009年5月11日 (月) 21時20分

ディスコグラフィーでリトル・ウォルターの項を見ると,Back TrackとかJust Your Foolとか,フレディ・ロビンソンも結構良い曲に付き合っていますねえ.ボビー・ブランドのMCA盤で程好くブルージーに弾いてた,なんてこともありました.

Abu Talibっていうのは以前よくLiving Blues誌なんかに自分のCDの広告を出してましたね.写真がフレディ・ロビンソンのようなんで,変だと思ってよく見ると「formerly Freddy Robinson」と書いてある,という広告でしたが.

昔EnterpriseのLPを聞いたときは正直言って趣味じゃない,と思いましたが,このChecker盤を聞いて好きになりかけて,というところです.

彼の支持者がいるとみえて,完璧には遠いでしょうが,こんなページも見付けました.

http://www.wirz.de/music/talibfrm.htm

投稿: BackDoorO | 2009年5月11日 (月) 22時57分

何度もすみません。
ジェシー・アンダーソンのもう一枚のTHOMAS盤、見つかりました。
それと今日は「情報」です。
東京近郊にお住まいの方なら、いま西新宿のレコード屋「エXXXラ」(「ルノワール」の隣の2階の店です)の7インチ・シングル盤のエサ箱に大量のブルースが入っていますので、チェックなさっては?という情報です。
閉店セールということでもう沢山の方が漁った後のようですが、それでも最近では見ない70~80年代のインディーなブルースのシングルが高密度で入っています。
こんなにブルースのシングルのあるエサ箱も珍しいほどです。
しかも一枚400円なのです。
僕も先日行って
Lacy Stewart (Sol's), Andrew Jeffreys (Queen),James Kinds (Cloud-9),Floyd Dixon (Inculcation),Chicago Pete (Blues Unlimited デトロイトのレーベル),Gus Jenkins (Flash あまり見ないもの),T.V. Slim (Pzazz),Larry Dale (RAM),Richard Gary (C.J.),Doc Terry (D.T.P.),Elijah Newsome (Melancholy),Bobby Price (Blues Unlimited ルイジアナの)
などを買ってきました。
どれも試聴は不可で、冒険しにくかったものですから、僕の古い盤を買い換えるつもりで盤質の良い(良さそうな)ものばかりを買ってみました。
やはり1枚400円というは買いやすかったです。
もしこの投稿が不適切でしたら、削除してください。
レイシー・スチュアートで聞けるギターはラファイエット・トーマスでしょうか?


投稿: むらたまこと | 2009年5月15日 (金) 00時34分

> いま西新宿のレコード屋「エXXXラ」...

うひゃあ,それは重要情報ですね.もっとも3年前にど田舎に引っ越してしまい,足代を考えると,ううむ,困ったなあ.

西新宿のレコード屋が点在する辺り,若い頃はよく徘徊したもんです.すると「何某レコードはどこでしょう?」なんて道聞かれたりして.そんなにレコードばっかり買っている人に見えたのでしょうかね?近頃はパソコンでぽちっとやってレコードを買うことが多く,エXXXラにそーゆーものがあるとも知りませんでした.

レイシー・ステュワートのSol's盤,たまたま私も持っています.ギターはジョニー・ハーツマンです.いかにも彼らしいと思っています.

投稿: BackDoorO | 2009年5月15日 (金) 18時50分

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