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2009年2月14日 (土)

流用事件その2

他のレコードの伴奏トラックをそのまま使った,という訳ではないけれど.

Little Joe Blue, Everything Good To You (Ain't Always Good For You) - Part 1 b/w Everything Good To You - Part 2, Elco 4404.

Elco4404 リトル・ジョー・ブルーは,1980年前後くらいに小さいレーベルからいくつかシングル盤を出していて,これもその一つ.注文して,届いてみるとレーベルに表示されたプロデューサー/アレンジャーはマイルス・グレイソン.やれ嬉しや,と聞いてみると,やはり良い.いつもほど緻密ではないかもしれないけれど,引き締まったリズムや,ホーンのアレンジなどはいかにもグレイソンの音だ.リトル・ジョー・ブルーの歌は,前回のGive Me An Hour In Your Gardenの方が気合いが入っているかな.それでも,このEverything Good To Youでも十分に良い歌が聞ける.

さて,裏返して,Part 2を聞いていると,後半になって女声コーラスが入って,ジョー・ブルーの歌とコール・アンド・レスポンスの関係を作る.それが,♪They don't know, about my good thing,って歌うのだが,その文句とメロディーはブレンダ・ジョージのEverybody Don't Know About My Good Thingで使われるものと同じだ.あれ,グレイソンさん,またブレンダ・ジョージ用の伴奏を再利用したの.でも,Everybody Don't Know About My Good Thingってこんな感じだったかな,というのでレコードを引っ張りだし,聞き比べてみた.

違う.特にベースなんかまったく違う.それでも雰囲気は似ていて,女声コーラス以外でも,ワウワウを深くかけた,むずむずするようなギターを使っていることなどは共通している.多分,Everybody Don't Know About My Good Thingの伴奏トラックと同じときに録音したものだろう.

アレンジャーが凝った編曲をするとき,伴奏が一発で完成,というのも難しそうだ.マイルス・グレイソンが,レコードに使う最終的な伴奏トラックができるまで,少しずつアイディアを加えながら何度か試作品を作っていたとしても不思議ではない.Everything Good To Youの伴奏トラックは,ブレンダ・ジョージのEverybody Don't Know About My Good Thingの伴奏を作っているときに,完成途上のものとして録音したのだろう.アレンジの完成度はEverybody Don't Know About My Good Thingで使ったものが上だけど,この試作品も何かで使わないともったいない,という感じは確かにする.

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