メル・アレクサンダーと歌手・その6
前回,前々回のジム・ギャンブルのレコードは二十ン年も前に買ったのだけれど,今度はつい最近買ったレコード.メル・アレクサンダーのレーベルのことを書きはじめたから,なるべく安くすぐ買えそうなのを追加しようと思ったのだけど,こりゃ駄盤だったな.
Chick Willis and the Kenyattas, Love Doctor b/w Stoop Down "76", Kris 8101.
チック・ウィリスはアルバムもシングル盤も色々あって,今は新大統領をネタにした曲Obamaを含むアルバム,The Don Of The Bluesが絶賛(?)発売中とか聞く.なんか,いつからドンに,とツッコミたくなるアルバム・タイトルなんだけど.
さて,メル・アレクサンダーのプロデュースによるLove Doctorという曲だけれど,ジャンルとしては,エロ・ファンク・ノベルティ.針を降ろすと一応ファンキーな音楽が始まるが,それに,女の喘ぎ声がかぶさってくる.いいのか,こんなのレコードにして.それを聞いていると,突然でかい声で「ぬっはっはっはっ」という卑猥笑いが入る.何だ,こりゃ.その後低い声でラヴ・ドクター先生の診察風景が,という構成.我慢して聞いているともう何回か「ぬっはっはっはっ」を聞ける.いや,聞けても,嬉しいことはないけれど.allmusicでチック・ウィリスのバイオを見ると,歌詞が猥褻でエアプレイできないStoop Down Babyのオリジナル盤をジュークボックス専用に大量に売った,とか書いてあるから,このレコードもその線を狙ったものだろう.政治家のことを歌うよりは人柄に合った作品のような気もするが,音楽性よりエロ面を狙い過ぎじゃないの.この作品が音楽としては役に立つとは思えないが,可笑しい人だね.
裏返して,Stoop Down "76"の方はプロデュースはチック・ウィリス自身になっている.これは,聞き比べてはいないが,ウィリス自身のレーベルStoop Downから出たものと同じかもしれない.こっちは音楽的にはかなり良い.La Valに録音したオリジナル盤よりも速くして,熱気のあるアップテンポのブルースとしている.ギターなんかは上手いと思わないけれど,そんなことより(聞き取りは間違っているかもしれないが),
Jack and Gill,
Went up on the hill
Gill comes down with $20 Bills
Stoop down, stoop down on the hill
などと小気味よく語呂合わせっぽい韻を踏む,話芸に近いものがこの人の良さなのだろう.
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It's Hard To Explainの作者はAgee-Harris-Alexanderとなっていて,レイ・エイジーが録音したものがオリジナルだろう.速めのテンポの,マイナー・キーのソウル・ブルース・バラッドになっている.控えめにストリングスも使っているのはB・B・キングのThe Thrill Is Gone以降の流行かも.少々甘口の曲だけれど,ギャンブルの力強い歌いっぷりのお蔭でびしっとした,聞きごたえのある曲になっている.
KrisでLPを1枚(Gamble & Friends, Kris 8108,持ってないけれど)とシングル盤3枚を残していて,これは1枚目のシングル盤.1970年代半ば位に出たものかと思う.レコードの両面,2パートに及ぶGoing Down The Roadだが,非常に良い出来で,この時代のウェスト・コースト・ブルースとしては最上位の作と言えそう.やや地味かもしれない(いや,でしゃばらない,という方がよい)が,極めてタイトなバンドの伴奏を得て,じっくりとスロー・ブルースを歌っている.ギャンブルは張りのある良い声をしていて,ブルース歌手として実力があるようだ.
ウィリー・ウィリスといっても,あまり名前を聞いたことがない人だ.しかし,このシンガー/ギタリストは何枚かLPやCDを出していて,現役ブルースマンとして今はテキサス州ダラス周辺で活動している.インタヴューを含む記事が,

















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