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2008年6月 4日 (水)

ディジタル・リイシューとミキシング,その2

CDですぐに聞ける曲だけれど,好きなアーティストと好きなアレンジャー,マイルス・グレイソンの組合せだし,ってことで買ってみたのが次のレコード.

Little Johnny Taylor, It's My Fault Darling b/w There Is Something On Your Mind, Ronn 59.

Ronn59 両面ともLPでもCDでもさんざん聞いた曲だから,わざわざシングル盤で聞かなくてもよいのだけれど,まあ買ったからには,ってことでIt's My Fault Darlingに針を降ろしたのだが...あらら,なんか感じが違う.

LPやCDに入っているIt's My Fault Darlingと,シングル盤に入っているものと,同一の録音だが,ミキシングが明らかに違う.シングル盤の方はボトルネック・ギターの録音レベルがずっと高いのだ.この曲の長く尾を引くボトルネック・ギターは,LPやCDではイントロのところで低い音量で聞こえるが,歌が始まった後はよく聞こえなくなってしまう.ところが,シングル盤の方はこれが終始ねばっこく,くっきりと歌に絡みついてくる.ホーンやキーボードの使い方はいかにもマイルス・グレイソンならではの洗練されたアレンジだが,それに妙にボトルネック・ギターが溶け合っていて,これはシングル盤のミキシングの方が良いように聞こえる.CDには「オリジナル45rpmバージョン」としてこっちも収録してくれたら良かったような気がする.

ビルボードのR&Bチャートで41位に入ったブルース曲It's My Fault Darlingだが,ジョン・リー・フッカーやB・B・キングのIt's My Own Faultと題名は似ているけれど,一応別の曲.こちらは,「昨夜,早くうちに帰ったのは失敗だった.男が居て,一戦交えることになったんだ.奴は俺の倍くらいでかくて,ジョー・ルイスみたいなパンチを...」恐ろしい歌だが,まあ,命があって良かったね.

Ljtpcd23984There Is Something On Your Mindはサニー・ワーナーが歌って,ビッグ・ジェイ・マクニーリー名義でヒットした曲.サニー・ワーナーのオリジナル版はゆったりとしたテンポで歌われていたが,このリトル・ジョニー・テイラーのものはやたらにファンキーなアレンジになっている.テイラーは後にIchibanで同じ曲を再演しているけれど,それはオリジナルに近かった.根拠はないけれど,テイラーは普段はオリジナルに近い感じで歌っていて,得意の持ち歌にしてたのじゃないかなあ,と想像している.このRonn録音で大胆なアレンジにしたのはマイルス・グレイソンのアイディアだと思う.この曲でもシングル盤ではギターの録音レベルが高いようだが,こちらはあまりギターが活躍する曲ではない.

このレコード,CDではP-VineやWestsideでリイシューを簡単に入手できるけれど,こんな発見があるとは意外だった.

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