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2007年11月23日 (金)

このあたりでチェス・その8

リトル・ジョー・ブルーがチェッカーから出した3枚のシングル盤のうち,3枚目だけはMovin'で出たものの再発ではなく,シカゴのチェス・スタジオで,チェスのプロデューサー,アレンジャー,ミュージシャンの手によって作られたものだった.

Little Joe Blue, My Heart Beats Like A Drum b/w Me And My Woman, Checker 1173.

Checker1173 My Heart Beats Like A Drumは重厚でダイナミックなアレンジがなされたスロー・ブルース.リトル・ジョー・ブルーの歌いっぷりも本人比でベスト.Checkerから発売された6曲の中ではこれが一番の出来だろう.リトル・ジョー・ブルーの自作曲で,B・B・キングのWhen My Heart Beats Like A Hammerは題名は似ているけれど,かなり違う別の曲.そうは言ってもB・Bの曲がヒントになっているとは思う.この曲,後にJewelにも再吹き込みしている.

Me And My Womanの方はプロデューサー/アレンジャー/サックス奏者のジーン・バージの作.ちょっとファンキーというか,リズムが良く弾むミディアム・テンポのブルース.しかし,My Heart Beats Like A Drumに比べればこなれていないように思う.この曲は1980年代になってEvejimで再演したりしている.

両面ともLPではThe Real Chicago Blues Today - 60's Style, Chess/P-Vine PLP-6083でリイシューされていた(これは明瞭に覚えている).しかし,CDでは出ていないのではないかな,多分.My Heart Beats Like A Drumは良い出来なので,CDリイシューの価値はある.また同じセッションでもう2曲録音されている他,チェスではもう1回セッションが行われていて3曲録音されており,計5曲の未発表曲があるのもちょっと気になる.

The Blues Discography 1943-1970によれば,このレコードは1967年3月,シカゴで録音されており,メンバーは次のとおりだそうだ.

Little Joe Blue, V;
Gene Barge, sax;
unknowns, tpt, saxes, p;
Bryce Robinson, gtr;
Willie Dixon, b;
Maurice White, d.

う~ん,聞いた感じではディクソンのベースというのは違うだろ,という感じ.プロデュースはBarge & Dixonと明記されていて,これはジーン・バージとウィリー・ディクソンで間違いないだろう.また,アレンジはStepney & Bargeとなっていて,Bargeは無論ジーン・バージだろうが,Stepneyはチェスでザ・デルズの大作O-O I Love Youなんかを手がけていたチャールズ・ステップニーだろう.

先日,テレビでCS放送をなんとなく見ていたら,アース,ウィンド&ファイアーのドキュメンタリーみたいなのをやっていた.このリトル・ジョー・ブルーのレコードでドラムを叩いているモーリス・ホワイトはアース,ウィンド&ファイアーの親分格だから当然出てきたが,彼らに曲作りの点で貢献したチャールズ・ステップニーの名前も出てきた.ホワイトとステップニー,こんなブルースも含むチェスのセッションを通じてつながりを深めていったのか.

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