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2007年10月24日 (水)

このあたりでチェス・その4

チェス・レコーズは,昔からあちこちのレーベルから音源を買うとか,リースとかしては,Chess/Checkerレーベルで再発していた.音楽的には売れる要素があっても,会社の配給力が弱くて売れない,という小レーベルの音源をChess/Checkerから再発するのはチェスにとっても,アーティストにとっても良い話だったろう.次のレコードはウェストコーストのBlaunというレーベルから出ていたもの.

Elliott Shavers and His Bossman, Rice And Gator Tails b/w Toe Jam, Checker 1079.

Checker1079 エリオット・シェイヴァーズっていう人は,本当に少ししか聞いたことがないのだけれど,ホンカーの流れを汲むR&Bインスト・サックス吹きのようだ.ジョー・ヒューストンとか,そっち方面の人ではないか.レコードは1960年代に色々なレーベルに残している.

さて,Checkerから再発されたこのレコード,両面とも調子の良いインストゥルメンタル・ブルースだ.演奏内容の方は,チェスが可能性を見出して拾いあげるだけの価値が確かにあるかもしれない.

特にRice And Gator Tailsの方は,なかなか良い感じ.少しラテンっぽいリズムを使っていて,いきなり,かなり格好よいブルース・ギターで曲が始まる.その後はシェイヴァーズのサックスとギターが交互にソロをとっていく.このギターに魅力があって,音色を聞いているとジョディ・ウィリアムズを思い起こしてしまう.もちろんギタリストはジョディ・ウィリアムズなどではなく,ジョニー・“ジュニア”・ロジャーズという人物が弾いている.この人はロイ・ミルトンのバンドでギターを弾いていた人で,ミルトンのSpecialty録音などにも参加している.そのロイ・ミルトンのSpecialty録音にはJunior Jivesというロジャーズの愛称を冠したらしい曲などもあって,その曲などでもかなりギターを聞ける.しかし,格好良さではこのシェイヴァーズ名義のChecker盤の方ではないか.

Toe Jamの方はアップテンポのブルースで,最初オルガンのソロ,その後シェイヴァーズのサックスのソロが続くというもの.どうもシェイヴァーズのソロが単純なフレーズに終始していて,少々盛り上がりに欠ける.バンドの方には活きの良さがあるけれど.

The Blues Discography 1943-1970によれば,このレコードは1963年ロサンゼルス録音で,エリオット・シェイヴァーズのテナーサックス,ジョニー・“ジュニア”・ロジャーズのギター以外,オルガン,ベース,ドラムスの奏者は不明だそうだ.このレコードを制作したレーベルはBlaunだが,これはシェイヴァーズ自身のものだったそうだ.

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コメント

エリオット・シェイヴァースですか、ちょっと懐かしい名前です。
というのは、僕がまだブルースを真面目に聞いている(笑)頃、よく自分用にも友人用にもプライヴェート・テープを作っていたのですが、そういうときの冒頭に彼のRaja盤の「A little taste」を使って、テープ(古っ!)のタイトルも「A little taste of blues」とか「A little taste of blues'n soul」なんてのにしていたのを思い出したからです。
テープの半ばあたりに、Imco/King盤の「Way down home blues」なんかのスロー・インストに自分のナレーションをかぶせて気取ってみたり(笑)なんてこともしたりしましたね。
彼の後期のZan-Dan、Magnum、Convoy盤なんかはよく見ますけど、Blaunというのは彼の自己レーベルのせいか、あまりリストとかで見たことはないですね(というか僕がブルースに興味なくしているのが原因でしょうけど・・・)。
で、彼ですがレコード的にはいまのほうが活発な活動をしていて、CDをなんと少なくても14枚は、この数年で出しています。
そのほとんどをたまたま所有していますが、う~~ん、あまり記憶に残るアルバムはなかったです。どれもプロデューサー不在のラフなものばかりだったような。
彼のライブ活動時の手売りのCDなんでしょう。逆に言えば、それだけ「活動」しているということなんでしょうね。
ブルース・エタフェのような大規模なヨーロッパのブルース・フェスティバルにも積極的に出演してるようですし。
彼のヴィンテージ録音をまとめて聞くには「Elliot Chavers/Vintage」(Rescue103)があり、便利です。2001年頃のリイシューです。
今晩にでも、また彼を聞いてみようかな。

投稿: むらた まこと | 2007年10月26日 (金) 13時09分

> CDをなんと少なくても14枚

へえ,と思って以前から愛用しているオンラインCD屋で検索してみたら,14枚とまではいきませんでしたが,それでも10枚くらいはずらずらと出てきました.日本語で書かれているものだけ見ていると,この人がそんな人気者とは思わなかったのですが.意外なとこで支持があるものと見えます.なんか粗製乱造してない?という懸念はありますが.

> 彼のヴィンテージ録音をまとめて聞くには「Elliot Chavers/Vintage」(Rescue103)があり...

おお,そんなのが出ていたのですか.どこかにあれば買ってみたいと思います.

ところで,この人,本名はChaversなんですね.

投稿: BackDoorO | 2007年10月26日 (金) 20時45分

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