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2007年8月 9日 (木)

またか,と言われても十八番

歌手兼ピアニスト,リトル・ブラザー・モンゴメリーは,1930年のParamount録音に始まり,1930年代にはMelotone,Bluebird,1940年代後半~1950年代にはCentury,Windin' Ball,Ebony他,1950年代終りから1960年代に掛けてはFolkways,Bluesville,77等,長い間ほとんど途切れることなく録音を続けてきた人だ.1960年代以降はLP単位での録音が多くなるが,その一方で自分のレーベルFMから45回転のシングル盤も出している.

The Little Brother Montgomery Trio, New Vicksburg Blues b/w Oh Daddy, FM 1001.

Fm1001 自身のFMレーベルでリトル・ブラザー・モンゴメリーは3枚のシングル盤を出していて,これは2枚目.3枚目のFM1002は両面(Brother Red's Boogie b/w Mini Skirt Blues)ともLP/CD化されている(Little Brother Montgomery, At Home, Earwig 4918).

さて,このレコードの片面は,モンゴメリーがほとんど録音機会がある度に吹き込んでいるVicksburg Bluesの1バージョン.重要な名曲で,戦前録音,特に3回目に録音されたもの(Vicksburg Blues - Part 3, Bluebird)などは素晴らしい.しかし,あまり何度も録音しては,やれやれ,またか,と食傷気味になるのは致し方ない.バージョン毎に違う歌詞を使ったり,インストゥルメンタルにしてみたり,色々変化をつけてはいるのだけれど.

このレコードのVicksburg Bluesは曲名の最初に「New」とついている.どの辺がNewかというと,女性歌手のジャン・キャロルが歌っているところ.リトル・ブラザーはこのシングル盤の後でAdelphiレーベルにアルバムを録音するけれど,この人,そこでも歌っている.ポップ畑の歌手ということだが,声は悪くない.1920年代の女性歌手によるヴォードヴィル・ブルースを再現したものと思えばいいんじゃないか.歌の文句の方は1930年のParamountバージョンと変わらないようだ.テンポはいつもよりちょっと速めかもしれない.

その裏のOh Daddyでもキャロルが歌うが,こちらはブルースというより,ブルース系の小唄というところ.もともとベッシー・スミスが1923年にOh Daddy Bluesとして録音したふっるい流行歌だ.ころころと快いリトル・ブラザーのピアノの魅力でそれなりに聞ける.彼はこの手のヴォードヴィル・ブルース系のレパートリーもかなりあるようだ.なお,このレコード,レーベルの曲目表示と実際の内容が逆になっている.

このシングル盤で聞けるNew Vicksburg BluesOh Daddyの組合せだが,Adelphiで再演していて,CD化もされている(No Special Rider, Genes GCD9913).どちらが良いとも言い難いけれど,シングル盤はベース("Truck" Parham)とドラム("Red" Saunders)が入るところが違っている.

1968年12月6日,シカゴで録音されたものだそうだ.時代遅れ,というより,古き良き時代の音楽を再現したこんなレコードもたまにはオツなもの.

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