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2007年8月14日 (火)

チャンピオンのロックンロール時代・その1

この9月にドイツ人のブギウギ・ピアニスト,アクセル・ツヴィンゲンベルガーが来日する,という話がある.招聘元はブルース・ファン向けにプロモートしていないと思うし,ドイツ人でピアノ奏者ではなあ...誰が見に行くんじゃ?と,心配していた.ところが,案ずるより生むが易しなのか,公演当日まで3週間はあるのにチケットは完売したらしい.レ・フレールの斎藤圭土とのジョイントということで,そっちのファンが流入したのかもしれない.その手の方々が,これを入口として,古いアフリカン・アメリカン音楽全般に広く興味を持つように,...なんて展開になれば面白いけど,そうはならないだろうな.

そのアクセル・ツヴィンゲンベルガー,身寄りの無い最晩年のチャンピオン・ジャック・デュプリーを自宅に住まわせたり,かなり面倒をみた,と聞いた.まあ,人づてに聞いたことで,何か間違っているかもしれない.本当ならば良い話なので,誰か,ツヴィンゲンベルガーが来たらその辺のことを訊いて確認してもらいたいんだが.

という訳で,今回はチャンピオン・ジャック・デュプリー.ジャック・デュプリーがヨーロッパを拠点とするようになったのは1959年のことだそうで,それ以後すごい量の録音をするのは良く知られている通り.それ以前も人気があったとみえて,なかなかレコーディングの量は多い.1956年から1957年に掛けてはRCA Victor系のVikレーベルから何枚かのレコードを出している.この時期のものは以前CDで出ていたようなのだが,今は入手しにくいと思う.

Champion Jack Dupree And His Combo, Dirty Woman b/w Just Like A Woman, Vik 0260.

Vik0260 これは1957年1月に録音されたもの.ロックンロール音楽隆盛の最中に作成されたレコードということになる.

Dirty Womanは騒々しいロッキン・ブルース.ある程度ロックンロールの流行を意識しているような感じ.曲作り上の特徴はラテン風味の,ちょっと変則的なリズムのドラムを強調していること.そのドラムの奮闘でノリが良く,デュプリーの声も好調だし,間奏の荒々しいピアノもデュプリーらしいし,ということで,ジャック・デュプリーとしては佳作の一つだと思っている.

Just Like A WomanはKingに録音してヒットしたWalkin' The Bluesと同じような語りモノのブルース.良く弾むドラムらをバックに,ピアノをぽろぽろ弾きながら語る,というスタイル.悪いというのではないが,デュプリーの場合,ちょっとこの種の曲が多過ぎるのが難点だという気がする.

メンバーをThe Blues Discography 1943-1970から書き写しておく.ラリー・デイルを始め,いずれも1950年代のニューヨーク・ブルースで見掛ける名前のようだ.

  Jack Dupree, V/p;
  Larry Dale, gtr;
  Al Lucas, b;
  Gene Moore, d.

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