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2007年7月10日 (火)

ジェリー・マッケインその3

Okehレーベルの録音の後,ジェリー・マッケインはRicというレーベルからぽつりとレコードを出す.

Jerry McCain, Here's Where You Get It b/w Pokey, Ric 153-65.

Ric153 最初にHere's Where You Get Itを聞いたとき,ちょっとだけ笑ってしまった.どんな曲かと言うと,サム・クックがやるようなポップR&B,例えばAnother Saturday Nightとかそんな感じ.サム・クックが売れているから,真似してあんな風にやろう,というのがあからさまで,笑っちゃ悪いけれど,笑ってしまった,というわけ.サム・クックとはバックグラウンドが違うから,クック風にやろうとしても似合わない.楽曲は悪いとは思わないけど,ゴスペルっ気のない声でふわふわ歌うのが何だか素人っぽく,いかにも真似しました,という感じ.愛嬌はあるような気もするけれど.

Pokeyの方はハーモニカをフィーチャーしたインストゥルメンタル曲で,こちらは勿論良い.ボー・ディドリーとか,そうでなければジョニー・オーティスのWillie & The Hand Jiveみたいなリズムを使った曲で,展開も凝っている.出だしの部分など特にハーモニカの切れ味は鋭いし,面白いアイディアの曲ではある.欲を言えばちょっと凝り過ぎかも.

レーベルのRicというのはRecording Industries Corporationの頭文字をとったものらしい.レーベルにはナッシュヴィルの住所とニューヨークの住所とが記されている.このレーベルの他のアーティストの名前を見ると,Snap Your Fingersのジョー・ヘンダソンなんかもいる.このマッケインの盤は1965年,ナッシュヴィルで録音されたものだそう.伴奏のミュージシャンは分からないが,ピアノとギターは前回のOkeh録音と同じ可能性があるようだ.聞いた感じでも雰囲気は似ていると思う.しかし,フロイド・クレイマーだのグレイディ・マーティンだのというのはカントリー/ポップ方面の有名人で,アルバムまであったとは,知らんかった.AMGでクレイマーのアルバムを検索し,曲目を眺めるとTrouble In MindとかTrickyとかのブルース屋由来のものもあるし,マッケインの伴奏もお手のものだっただろう.

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コメント

続けて読ませて頂いて、ジェリー・マッケインという人は節操がないというか、逆に言えばなんとも憎めない人という気がしてまいりました。B面だけ集めてCD作ったら、いいのが出来そうですね。

今回のシングルのバックですが、マイナー・レーベルなので前回と同じという可能性は薄いという気がします。
グラディ・マーティン、フロイド・クレイマーともに忙しく、メジャー・レーベルのセッション仕事だけで手一杯だったと考えられるからです。それにギャラだって一流だったでしょうから。

投稿: t-42 | 2007年7月11日 (水) 14時02分

> 節操がないというか、逆に言えばなんとも憎めない

本当に,そんな感じです.格好良いときは格好良いんですがね.ワタシ的にはまだ聞いてない録音も結構あるんで,今後もぼつぼつ集めて行こうかと思っていますよ.

投稿: BackDoorO | 2007年7月11日 (水) 20時55分

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