« レコード・マンの兄弟 | トップページ | サンタ・フェ鉄道の旅 »

2007年7月25日 (水)

意外な展開

前回はミルス・アレンのBlack Gold盤の話だったけれど,彼のレコードがもう1枚出ている.

Mills Allen And His Midnight Raiders, This Is It b/w Cool Papa, You Can Fly So High, Black Gold 303.

Blackgold303 この,This Is Itだが,前回Here It Isと大体同じ様なインストゥルメンタル.This Is Itの方は出だしのギターが少しだけ派手なので,一応Here It Isとの区別は付く.だけど,同じ曲の別テイクだと言われても全然不思議でない.This Is ItだのHere It Isだの,タイトルからしてテキトー感が漂うが,演奏の方も割とテキトーというかラフ.それでもギターとかサックスとかに南部産ブルースらしい味わいがある.

反対側のYou Can Fly So Highだが,アーティストはクール・パパ,と記されているものの伴奏はやはりミルス・アレンのグループ.針を盤面におろすと,どろどろとしたイントロで,スロー・ブルースか,と思う.ところが歌が始まると,曲の展開は意外にもブルース形式ではなくて,サザン・ソウル・バラッドになってしまう.歌っているクール・パパはなかなか美声で,悪い曲でもないと思う.ブルースとある種のソウル・ミュージックはオーバーラップして境目はないとはいえ,この曲の場合,バンドの方がいくら何でもダウンホーム過ぎて,曲と伴奏がミスマッチなようだ.マイナー・アーティストによるシングル盤らしいゲテモノとしての面白さはあるが.

クール・パパという芸名は,ブルースの世界ではハスケル・サドラーの別名として割と知られていると思う.しかし,このクール・パパはハスケル・サドラーとは全然声が違う別人だ.The Blues Discography 1943-1970によれば,ウィリー・アイザイア・ジョーンズというのがフル・ネームだそうだ.曲の作者は両面ともWillie C. Jonesと表記されていて,ミドルネームのイニシャルはアレだが,You Can Fly So Highはクール・パパの自作曲ということのようだ.

ミルス・アレンという人だが,どうやらBlack Goldのシングル盤2枚以外には録音は無さそうだ.一流には程遠いけれど得がたい個性の持ち主なので,もうちょっと,という気もする.

|

« レコード・マンの兄弟 | トップページ | サンタ・フェ鉄道の旅 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/103105/15897542

この記事へのトラックバック一覧です: 意外な展開:

« レコード・マンの兄弟 | トップページ | サンタ・フェ鉄道の旅 »